
株の信用取引には、一般的な信用取引とは別に「一日信用取引」というデイトレードに特化した信用取引があります。今回はそんな一日信用取引の特徴やメリットについて勉強しましょう。
一日信用取引とは?
一日信用取引とは、その名の通り「一日の中で決済するデイトレード専用の信用取引」です。一日信用取引は2013年に松井証券が初めて導入し、あっという間に証券業界全体に浸透しました。今では多くの証券会社で一日信用取引が採用されています。
また、一日信用取引は一般信用取引と同様に、証券会社が独自にルールを定めています。そのため、一日信用取引で売買できる銘柄や、細かいルールは証券会社ごとに異なります。
一日信用取引のメリット
制度信用取引や一般信用取引があるのに、なぜ一日信用取引はここまで広がったのでしょうか?そこには、一日信用取引の最大にして唯一のメリットが関係しています。
取引手数料が無料
デイトレードは株を何回転もさせて利益を重ねていくために、取引額も大きく取引手数料がかさむことが最大のネックでした。例えば、1000万円分の株をデイトレードするなら、数千円から1万円を超える手数料がかかります。
しかし、一日信用取引は取引手数料が無料で利用できます。日々、数千円の手数料がかかっていたとすれば、年間で100万円以上も手数料が安くなるケースもあります。
この取引手数料を無料にしたことが一日信用取引が、証券業界で圧倒的な広がりを見せた要因です。
※約定金額によっては金利や貸株料はかかります
一日信用取引だけで空売りできる銘柄がある
制度・一般(無期限)信用取引では空売りできない銘柄も、証券会社によっては一日信用取引で空売りできます。
松井証券ではプレミアム空売り、SBI証券ではHYPER空売りという名称で扱われ、デイトレードならではの売買が可能です。
※ただし、プレミアム空売りやHYPER空売りには別途手数料がかかります
一日信用取引を一日で決済しなかったらどうなる?
では、一日信用取引を一日で決済しなかった場合には、持っている信用建玉はどうなるのでしょうか?
もし、一日で決済しなかった場合には、証券会社が定めたルールによって翌営業日以降に強制決済されます。松井証券では、翌営業日に成行注文で決済されることが多いようです。
また、強制決済になった場合には決済手数料がかかりますので、一日信用取引の建玉は必ず当日に決済するようにしましょう。
持ち越したい場合には現引き注文を利用しよう
もし一日信用取引で買った株を持ち越したい場合には、「現引き」する方法があります。
現引きとは信用取引の買い建玉を現物株に交換する方法です。基本的に現引き注文の手数料は無料の証券会社が多いので、持ち越す場合には現引きするのも一つの方法です。
参考:現引きと・現渡しとは?
一日信用取引はデイトレードで利用しよう
一日信用取引は当然ながらデイトレードに特化した仕組みです。
デイトレーダーのみならず、平日の日中に休みがある人が試しにデイトレードを体験したいと思うなら、取引手数料がかからない一日信用取引は必須のサービスと言えるでしょう。
デイトレードに興味があるのであれば、一日信用取引を体験してみるのがオススメです。
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