
テクニカル分析でも、ボリンジャーバンドやRSIと並んで、投資家に広く利用されているMACDは移動平均線を応用したテクニカル分析の指標です。今回はMACDの基本と使い方について勉強しましょう。
MACDとは
MACDは、簡単に言えば、古い株価よりも新しい株価の推移を重視して、移動平均線に改良を加えたテクニカル指標です。
日本語では「移動平均収束拡散」とも呼ばれますが、単純にMACDを当て字で読んで「マックディ」と呼ばれるのが一般的です。
MACDとMACDシグナル
MACDでは、以下の図のように「MACD」と「MACDシグナル」という2本のラインを用いて、買い時と売り時を判断します。
MACDの2本のラインは、普通の移動平均線(単純移動平均線)ではなく、「指数平滑移動平均線」で描かれています。
参考:移動平均線とは?
MACDの活用方法(売買判断)
MACDの仕組みは少し複雑なので、先にMACDを用いたテクニカル分析の方法について解説します。
MACDを用いた判断は次のようになります。
- 買いサイン・・MACDラインがMACDシグナルを下から上に抜ける
- 売りサイン・・MACDラインがMACDシグナルを上から下へ抜ける
MACDオシレーターも効果的
MACDオシレーターは、MACDラインからシグナルを引いた値を棒グラフにした単純なものです。つまり、MACDの2本のラインを棒グラフにまとめて表示したものですね。MACDヒストグラムとも言います。
MACDオシレーターは次のように売買ポイントを見極めます。
- マイナスからプラスになるポイントが買い場
- プラスからマイナスになるポイントが売り場
個人的には、このMACDオシレーターの方が、分かりやすくて使いやすいと思います。
MACDとMACDシグナルの求め方
最後に簡単に、MACDとMACDシグナルの求め方について解説します。詳しい解説ではありませんので、興味のある方だけ見てください。
MACDとMACDシグナルのそれぞれの求め方は次のようになります。
- MACDライン=12日の指数平滑移動平均-26日の指数平滑移動平均
- MACDシグナル=9日間のMACDラインの単純移動平均
指数平滑移動平均とは
「指数平滑移動平均」と「単純移動平均」の違いは、簡単に言えば次のような違いです。
- 単純移動平均・・過去のどのタイミングも平等に扱った移動平均
- 指数平滑移動平均・・過去よりも現在を重視した移動平均
つまり、この指数平滑移動平均線を用いることで、現在に近い株価の推移を重視して分析するMACDの特徴になるわけですね。
コメント