
政府が公表する経済指標の中でも、株式投資において重要性の高い機械受注統計調査。今回は機械受注統計の役割や株式市場に与える影響について勉強しましょう。
機械受注統計とは
機械受注統計調査は、内閣府が毎月公表している経済指標です。内容は機械メーカーが受注した設備投資用の機械の受注額を集計したもので、景気先行指標としても代表的な役割を担っています。
機械受注統計の目的
内閣府のホームページによると機械受注統計の目的は、次のように記載されています。
機械等製造業者の受注する設備用機械類の受注状況を調査することにより、設備投資動向を早期に把握し、経済動向分析の基礎資料を得る。なお、本調査は統計法(平成19年法律第53号)に基づく一般統計調査である。ー機械受注統計調査の解説
企業の設備投資状況を調査することで、今後の経済活動がどのように推移していくかがわかるということですね。
設備投資機会とは
ちなみに、設備投資機械とは、企業が仕事をすすめるために必要な機械のことです。今後、需要が増えるようであれば、当然ですが供給を増やすために設備機械も拡充させる必要があります。
機械受注統計の時期
機械受注統計は、毎月(月末)の受注実績を調査していて、公表は翌10日前後になります。
受注を受けた時点でのメーカー側への調査になるため、実際に設備が稼働するのは数カ月以上先になることが一般的ですから、景気先行の指数となるわけですね。
機械受注統計はここを見よう
機械受注統計で景気先行指標として注目されるのは「船舶・電力を除く民需」の機械受注です。
機械受注は時期によって変化が大きく、特に船舶・電力の受注は景気局面に連動しにくいため、それを除いた機械受注統計が、景気先行の指標として意識されます。
ですから、基本的に経済ニュースなどで公表される機械受注統計は、「船舶・電力を除く民需」を指しているのが一般的です。
機械受注統計は予想との乖離がポイント
機械受注統計は、事前に予想される数値と実際に公表される数値との違いがポイントです。
当然ですが、市場では景気の現況から、機械受注の推移はこれくらいになるだろうという予測が建てられます。それに対して、実際に出てくる機械受注統計が良ければ株価はポジティブに、悪ければネガティブに動きます。
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