
前回は逆日歩の仕組みや調べ方について勉強しました。今回は具体的な逆日歩の調べ方と計算方法について勉強しましょう。
逆日歩の見方
最新の逆日歩情報は日本証券金融株式会社(日証金)のホームページから確認することが出来ます。
こちらが日証金のホームページから見る事ができる某銘柄の逆日歩の表です。
この表では以下の項目を見ることができます。
品貸料率(逆日歩)
品貸料率(=逆日歩)は「品貸料×品貸日数」で計算され、1株あたりに何円の逆日歩がかかるのかを表しています。
直近の3月24日には品貸料率は0.15円となっていますから、この日に株を空売りして持ち越すと1株あたり0.15円の逆日歩がかかることになります。
前日の3月23日は品貸料率0.05円ですから、1株あたり0.05円の逆日歩がかかります。
品貸日数
続いて品貸日数とありますが、これは品貸料が何日分かかっているのかを記載されています。ちなみに直近の3月24日は水曜日で3日分となっているのがわかります。
品貸日数は受渡日で決まる
「約定日」と「受渡日」の関係でも勉強しましたが、株は約定日の2営業日後が受渡日となります。
そのため、水曜日に約定した空売りは、金曜日が受渡日ということになります。
つまり水曜日に空売りが約定して木曜日に持ち越す場合には、受渡日ベースでは金曜日に受け渡しがあり土日を挟んで月曜日に持ち越すことになります。
そのため水曜日に空売りをした場合には品貸日数は3日になります。
上記の3月24日の場合には、品貸料が0.05円、品貸日数が3日になるので「0.05×3=0.15円」の逆日歩がかかることがわかりますね。
貸借値段
貸借値段はその日の株価の終値のことです。品貸料は貸借値段によって変わります。
最高料率
最高料率は1日、1株あたりに発生する品貸料の最大値です。空売り急増して、調達が非常に難しくなった場合には、最高料率まで品貸料を上げることがあります。
最高料率は基本的に銘柄の株価に応じてあらかじめ定められていますが、注意喚起銘柄や極端な貸株超過が続く銘柄では引き上げられることもあります。
参考:品貸料について | 貸借取引について | 日本証券金融株式会社|貸借取引情報
最高料率は1日あたりの品貸料で表示されていることに注意が必要ですね。水曜日には「最高料率×3日分」の品貸料率になる可能性があるということです。
逆日歩の計算方法
逆日歩の計算方法は先ほども説明しましたが「品貸料×品貸日数」です。
では逆日歩から実際に空売りした株(売り建玉)にかかる、逆日歩は総額でいくらになるのでしょうか?
負担する逆日歩=逆日歩×株数
例えば、株価800円の株を逆日歩が0.15円の時に1000株を空売りしたとしましょう。
すると、その日に空売りした株を持ち越した場合にかかる逆日歩は「1000株×0.15円=150円」になります。
逆日歩は年率いくら?
逆日歩は1日ごとに負担することになります。この例では、株価800円の株に0.15円という極めて少ない負担ですが、年率ではどれくらいになるでしょうか?
逆日歩0.15円に365日をかけて、年間にかかる逆日歩は54.75円です。800円の株に54.75円の逆日歩がかかるということは年率7%近い利率で極めて大きい負担になります。
実際には、そんなに長く逆日歩がかかることも滅多にないですし、制度信用取引は返済期限が半年と定められてるので1年間空売りし続ける事はありませんが、逆日歩の負担は決して安くないことはわかると思います。
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