
テクニカル分析の指標はそれぞれに特有の役割があります。今回は、そんなテクニカル分析の中で、「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を判断する指標「相対力指数(RSI)」について勉強しましょう。
相対力指数(RSI)とは?
相対力指数は現在の株価が「買われ過ぎ」か「売られ過ぎ」かを数値化してグラフにしたテクニカル分析の指標です。RSIとも言われ「Relative Strength Index」の略称です。
また、テクニカル分析には「トレンド系」と「オシレーター系」の二つがあり、RSIはオシレーター系の指標でもあります。
参考:テクニカル分析
相対力指数の計算式
相対力指数(RSI)の求め方は至ってシンプルです。具体的には次の2つしか利用しません。
- 過去一定期間の上げ幅(前日比)の合計
- 同期間の上げ幅と下げ幅の合計
この二つを利用して、以下のような計算式でRSIを求めます。
RSI(%)=(上げ幅の合計)÷(上げ幅の合計+下げ幅の合計)×100
ここでポイントなのは、下げ幅も絶対値ということですね。例えば、上げ幅が1000円、下げ幅が500円だった場合には「RSI=1000÷(1000+500)×100=66.7%」という事になります。
この事からわかるように、下落幅が小さく上昇幅が大きいほどRSIは高くなる傾向があります。
相対力指数によるテクニカル分析の方法
先ほども解説したように、相対力指数(RSI)は「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を判断するための指標です。
つまり、RSIが高いほど上げ幅が大きく、下げ幅が小さいことから、RSIの値が高いほど「買われ過ぎ」低いほど「売られ過ぎ」ということがわかります。
具体的な目安としては、相対力指数(RSI)の値が次の範囲を超える時に、シグナルとして注目されます。
- RSIが70%~80%を超えると買われ過ぎ
- RSIが20%~30%を割り込むと売られ過ぎ
相対力指数に用いられる期間設定は?
では、相対力指数(RSI)はどれくらいの期間で数値を求めるのでしょうか?RSIで設定する期間は、求めるチャートの期間によって変わりますが、主には次のような期間が用いられます。
- 日足:9日 14日 22日 30日
- 週足:9週 13週
ただ、一般的にデフォルトは14日になっていることが多いようです。
相対力指数の活用方法
相対力指数(RSI)は逆張りで有効なテクニカル分析の手法です。買われ過ぎた株は売られ、売られ過ぎた株は買われるというのが、相場の常ですからRSIで70~80%を超える場合は売りに転じやすく、20~30%を下回るものは買いに転じやすいということですね。
トレンド相場よりボックス相場で効果的
また、相対力指数(RSI)は一方向に株価チャートが進んでいるトレンド相場よりも、ある程度の範囲で株価が推移しているボックスチャートでより効果的なテクニカル分析の指標です。
RSIを活用してテクニカル分析をする際には、チャートの形状も確かめることがオススメです。
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