
株式投資ではリスク管理の得手不得手が成績を大きく左右します。そのリスク管理の中でも最重要項目苦の一つは「塩漬けをしない」ということです。今回は、株を塩漬けすることのデメリットや考え方について勉強しましょう。
塩漬けとは
塩漬けとは、含み損が出ている株を戦略もなく損切りしないで放置している状態を言います。
投資におけるリスク管理では、塩漬けは絶対に避けたい失敗の一つです。とは言え、放置している株が再び上昇して利益になる可能性もあります。なぜ塩漬けをしてはいけないのでしょうか?
塩漬けをしてはいけない理由
「いずれ株価が戻るまで待とう」という考え方は、絶対に間違っているとは言えません。しかし、そのために何を失うかは認識している方が良いでしょう。
塩漬けがリスク管理において避けるべき行動なのは、次のような理由があるからです。
投資資金を拘束される
塩漬けの一番大きなデメリットは、無駄に株を持っていることで資金を拘束される点です。塩漬けしている資金を新しい投資に使えるなら、それだけ投資チャンスが増えることになります。
下がって、身動きが取れなくなって持ち続けている株に、大きな価値はありません。それよりも、自分自身が有望だと思う新しい銘柄への投資を行い、失敗したとしてもチャンスを広げる方がメリットは大きくなります。
投資スキルの向上が見込めない
塩漬けは、ただ株を放置しているだけで、投資スキルの向上が見込めないことも大きなデメリットです。
成功しても失敗しても株式トレードを繰り返すことで、身につく経験や知識は将来的に大きなリターンをもたらす可能性があります。にも関わらず、戦略もなく、ただ株を持っているだけという状況はそういう可能性すら奪うことになります。
塩漬けを回避する方法
では、塩漬けを回避するためには、どういう方法があるでしょうか?
塩漬けを回避する有力な手段は「損切り(ロスカット)」しかありません。損切りとは、含み損のある株を売却して損失を確定することです。
ただし、塩漬けしてから損切りするのではなく、株を買う時に予め損切りするラインを決めておくのがポイントです。「買値より10%、20%下がったら損切り」、「〇〇日移動平均線を下回ったら損切り」というように、株を買う時点で損切りする条件は指定しておきましょう。
塩漬けと長期投資の違い
また、「塩漬け」と「長期投資」は違うことにも注意が必要です。
例えば、高配当株の長期投資を考えるのであれば、株価が下がるほど配当利回りも高くなります。業績や配当利回りに大きな変動が無い限りは、株価が下げても塩漬けではなく長期投資として考えることが出来ます。
例えば、配当利回り5%の株を買って、株価が20%下がれば配当利回りは6%になります。この場合に損切りをするよりも、場合によっては買い増しするなどして長期保有する方が戦略的には良いかもしれません。
もちろん、業績や投資資金の配分も考慮しなければいけませんが、何でもかんでも含み損の株が塩漬けになるわけではありません。
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