
テクニカル分析は、株を買うタイミングを見極める時に役立つ分析手法です。今回はテクニカル分析の種類や特徴について勉強しましょう。
テクニカル分析とは?
テクニカル分析は、過去の株価チャートや出来高などの動きから、トレンドやバランス、パターンを予測して、将来の株価の動きを予測する分析方法です。
株式投資では先を見通す力が利益に繋がりますので、テクニカル分析の知識は必要不可欠と言えるでしょう。
トレンド系とオシレーター系
テクニカル分析は、その性質から大きく2つの種類に分類されています。
トレンド系のテクニカル分析
株価の値動きは長期、短期に関わらず「上昇」「下落」「横ばい」の3通りで構成されています。トレンド系は、この波がどの方向に進んでいるか(トレンド)を示します。
トレンド系のテクニカル分析手法で有名なのは以下の3つです。
移動平均線
特定の期間の株価の終値を平均してグラフにしたものです。テクニカル分析の最も基本となる手法で、期間の異なる移動平均線を複合して、トレンドを測ることが一般的です。
一目均衡表
「株価は買いと売りの均衡が崩れた方に動く」という考えを基本にして、時間を重視したトレンドの予測をするための指標です。
「基準線」「転換線」「先行スパン1」「先行スパン2」「遅効スパン」の5つの線を複合してトレンドを予測します。
ボリンジャーバンド
移動平均線の上下に標準偏差のラインを引いて、そのライン内で株価が動く確率を定めた指標です。
標準偏差の上下のラインをボリンジャーバンドと呼び、±1σ・±2σ・±3σのバンドを用いて特定の確率で、それぞれのバンド内に収まる確率を統計学的に導いています。
オシレーダー系のテクニカル分析
オシレーター系のテクニカル分析は、現在の株価が「買われ過ぎ」か「売られ過ぎ」か判断するための分析手法です。
トレンド系のテクニカル分析手法で有名なのは以下の3つです。
RSI(相対力指数)
一定期間の相場における「値上がり幅」と「値下がり幅」から、値動きの強弱を数値で表し、買われすぎか売られすぎかを判断する指標です。
中心の50%のラインを挟んで、大体70%を超えると買われ過ぎ、30%を割れると売られ過ぎの水準にあると判断されます。
RCI(順位相関指数)
一定期間の終値を高い順に並べた際の順位と、現在の日付から近い順に並べた際の順位から、買われすぎか売られすぎかを分析する指標です。
「日数」と「株価」のそれぞれに順位をつけ、両者にある相関関係から、株価の先行きを予測します。
MACD
短期の移動平均線と長期の移動平均線の乖離度合いから、株の買われすぎや売られすぎを判断する指標です。
MACDと呼ばれる基本となる線と、MACDの移動平均線であるシグナルと呼ばれる2本の線のから株価の動きを判断します。
効果的なテクニカル分析の使い方
売買タイミングを見極める
テクニカル分析は、期間の設定次第で即効性のある投資分析ができます。
そのため、短期投資になるほどファンダメンタルズ分析よりもテクニカル分析による売買判断が効果的になります。
特にデイトレードやスイングトレードなどは、売買タイミングを正確に見極めたい場合にはテクニカル分析による投資分析がなされています。
複数のテクニカル分析を用いる
テクニカル分析手法は、それぞれに違う特徴を持っています。特定のテクニカル分析手法だけでなく、補助的に別のテクニカル分析手法を用いる事で、より精度の高い分析が可能です。
基本となるテクニカル分析1つに、補助的な分析手法を2つ程度加えるなど、自分だけの分析方法を見つけましょう。
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